しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

Tochka Nisshi

在宅勤務を開始したときに立てた4月末までの目標を確認してみる。 学会発表の原稿2本 ⇒◎2本とも投稿できた! 内部の研究会発表(遠隔でやります)の原稿1本 ⇒◎発表できた! 研究計画提出1本 ⇒◎提出できた! 体重を2キロ落とす ⇒○いったん3キロ落ちて、ま…

Tochka Nisshi

23時45分ぎりぎりぐらいまで粘って、論文を投稿した。 共著者とLINEでああでもないこうでもないと話しながら原稿をいじっているのが楽しかった。 「自警団」が少しずつ市中に増えているのかもしれないとおもう。 脳がそのように起動してしまうひとびとがいる…

Tochka Nisshi

投稿論文を2本仕上げにかかる。 ここ最近、5,6年前からの宿題への答えをちょっとだけ提出できたということが続いて、なんとも充実感がある。 店舗名を公表されていた大阪のパチンコ店が一店、休業した。これは真に恐ろしいことだ。緊急時の私権の制限とい…

避難所開設での感染を防ぐための事前準備チェックリスト

人と防災未来センター主任研究員の高原耕平です。 このたびセンターの臨時レポートとして、「避難所開設での感染を防ぐための事前準備チェックリスト(簡易版、手引き版)」が公表されました。 感染拡大下で従来型の避難所を立ち上げるとクラスター化する危…

Tochka Nisshi

一日中WordとSlackをぽちゃかりぽちゃかりと打っていた。同僚とLINEで相談しながら字を入力していると、めっちゃキーボードの音聞こえてくるねと笑われた。パンデミックは自然災害か。そうではないと答えるひとが多いだろう。ではウイルスは「自然」に入ると…

Tochka Nisshi

この72時間で外出1回15分の新記録を達成して、ちょっとテンションが高まっている。 そして外出すると何をどう感じたらいいのかわからず、とりあえず歩いているという事実に新鮮さを感じる。 この2週間ほど、街をゆきかう人々の「構成」が変わっているように…

Tochka Nisshi

寝室のカーテンの隙間から入った街灯の光が回折して不思議な模様を壁につくっていた。(カーテンが透けているのではなく、数センチの一つのスリットが光の筋を何本もつくっているのです)

Tochka Nisshi

体重が3キロ落ちていた。在宅勤務開始時の目標の一つを達成してしまった。 歩かないので足の筋肉が落ちたらしい。 一日中論文を書いている。準備していたメモをちまちまつなげてゆく作業が楽しい。これから少しずつ文章を乾かしてゆかねばならない。 仕事の…

Tochka Nisshi

午前中、有給休暇を取って献血に行った。 帰りに三宮の地下街を通った。飲食店がおおかた閉店していて、街がすこしずつ傷んでいるとおもった。震災のときは、たいへんだけど開店しよう、開店しようという想いが感じ取れた。いまは逆で、食事は作れるけれど閉…

Tochka Nisshi

作業と会議で一日が瞬く間に終わった。学会への投稿原稿に取り掛かる。質の高いものを出したい。 一日家にいて気づいたこと。 1)思った以上に体を動かさない。動いたとしても作業机と台所の往復ぐらい。職場にいるときは意外とせこせこフロアを歩いていた…

Tochka Nisshi

トーチカ日誌。独居だからトーチカというよりはタコツボだろうか。 プリンタのトナーを入れ替えると、キューに溜まっていた「ゴミの日カレンダー」PDFが印刷された。いまのところゴミ収集に遅れは無い。しかし三週間後はどうだろうか。改めて、じぶんの生活…

Nisshi

在宅勤務が本格化したので、こまめに日誌をつけてみることにする。 (きょうは土曜日なので正確には在宅「勤務」ではないのだけれど、これまで土日も職場で研究や書類仕事をしていたのが、それもできなくなってしまった。) 午前中、ひどく寒気を感じる。3…

粘る水

「国内で毎日500名が新型肺炎で亡くなるという状況が2週間後から始まる」ということを既定の事実として仕事をすること。もちろん、本当にそうなるかどうか、2週間後なのかどうか、わからない。わからないので、既定の事実だとする。そして仕事をする。 …

危機感と「正常性バイアス」

これから国内で生じうる出来事のパターンを絞ってみる。まったく即物的なやり方として、ただ今般の災厄の、国内の死者の数だけを考えることとする。 すると、出来事の取りうるパターンはとても少ない。 (1)今日を限りとしてたちどころに感染症が終息し、…

待つことについて

(これの続きです) 家族LINEで「おばあちゃんの血中酸素濃度がどんどん下がってる」と連絡が来た。会議を抜け出して病院に行った。 病院にはすでに父と二人の伯母がいた。祖母は浅い息を繰り返していた。顎を上げて、背中から胸を膨らませようとしていた。…

コロナとバブル

昨日まで1週間、調査のためアメリカにいた。 その間、故国における感染症の社会的状況は新しい段階に入っていた。 けさ、日用品の買い出しのためにスーパーに行くと、マスクとトイレットペーパーが売り切れだという張り紙があった。マスクはともかく、買い占…

災禍と理性

決断には2種類ある。 考え抜いた末に、事態に適う仕方で行う決断。 考え抜くことに耐えられなくなり、事態から逃走するために行う決断。 太平洋戦争の開戦は後者の「決断」だったのだろうとわたしは思っている。漠然とした不安のなかで合理的思考を積み重ね…

数字と災禍

死者を数字で捉え始めると、その事件は災害になっているのだなと今回の新型肺炎を見聞きしていておもう。「災害」と言うと日本語では自然災害のことになるので、より広い種類の事件を含むものとして、災禍という語をさしあたり使うことにする。 この点では、…

テレビ朝日の「阪神淡路大震災 取材映像アーカイブ」が公開されました

約38時間分、1970本だそうです。サイトを通じて上映するのであれば、非営利の研修や研究用では無償で利用できるとのこと(要事前連絡)。非常に貴重なデータベースです。テレビ朝日さんのご尽力・ご英断に感謝します。(人と防災未来センターも後援だそうな)…

書くことについて

文字とは元来、神秘をその凹凸や形状そのものにおいて凄烈に現す場であるか、もしくは呪いの意図がいったん滞留する場である。卜占においては文字は書き手なく現れる。呪いにおいては文字は読み手なく刻まれる。いずれの場合も、文字は激しい恐怖や畏怖の感…

拒む

災害に関連する「作品」に対する瞬発的な拒絶感のようなものがある。とりわけ、壁画、オペラ、合唱といった大掛かりなモノに対する否定的感覚がある。食わず嫌いというのか、中身を十分に検分しないまま、受け入れることを拒絶している。生理的な、という言…

何か別のものが

夜警たち。夜、部屋の電灯を消してゆくとき、暗くなった部屋にだれが責任をもつのだろうと思う。子供のころはよくそのことを考えた。この暗さという特権、夜の聖なる無音の享受、始原も終末もない闇の王権を、だれが引き受けているのだろうと。概念上の無は…

休戦

おばあちゃんが入院したと家族のLINEグループに連絡が来た。父方の祖母で、90歳代だ。入院先が職場の最寄駅から乗り換え無しで行けることがわかったので、夕方に見舞いに行った。こういう場合、見舞いと言うのか、最後の挨拶というのか、なんとも「とりあえ…

2行目は聞いてもらえない

社会人になって気づいたことに、世の中のひとは必ずしもわたしの発話の「2行目」を聞いてはくれない、ということがある。聞いてくれるひとと、そうでないひとがいる。2行目というか、2文目というか、たとえば「一般的にはAです、ただしこの場合は特殊例とし…

ことばを覚える前の夢

英語で話す夢を見た。とても流暢というのではなかったけれど、わりとすんなりとやりとりしていた。起きてから、現実でもあれぐらい話せればとりあえず助かるのだけれどなあと思った。 英語を話せないのに、英語で話す夢を見た。とすると、わたしは母語を話す…

「人も荷物もごっちゃに」(アーサー・ビナード編著『知らなかった、ぼくらの戦争』)

ご飯なんか一日に一回くらいなので、お腹は減るし、死ぬ子が何人も出たんです。 ある親は、死んだわが子を何日も置いていたけど、周りから「臭い」っていわれて、海にザブーンって落として、泣いていたそうです。子どもを亡くした親の泣き声で、船中いっぱい…

カルロス・ゴーンに期待したい次の一手

レバノン大統領選に出馬、当選。国家元首として再来日。総理官邸で首相と会談、楽器ケースをプレゼント。

工業的であるとはどういうことか 小綺麗版ガンダム雑感

このエントリで紹介されている「小綺麗版ガンダム」↓の映像を見た。 たしかに わりとカット頭が止まっていて、止絵が多くて、セガサターンの特典アニメかよ!というレベル というかんじ。ショートフィルムやムービーではなく、あくまで「途中でレンダリング…

書くことの格率

じぶんが時代にほとんどついて行けていない、という感触がある。 ここでの「ついて行けていない」というのは、最新のニュースがわからないとか、先端的な流行が理解できないとか、目新しい考え方に慣れないといったことではない。おそらくそうした流行にぴり…

為してないことばを使わない

さいきんの書くことの格率。実際に為していない行為のことばを使わないこと。たとえば「紡ぐ」ということばがある。しばしば「ことばを紡ぐ」「物語を紡ぐ」といった表現が使われる。しかしわたしは本当に糸を紡いだことがない。つまり、カイコの繭や、木綿…