しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

エマ・ワトソンが言ったからみんな話を聞いたんだ。

エマ・ワトソンが言ったからみんな話を聞いたんだ。男性が持つジェンダー・ステレオタイプが女性を抑圧するだけでなくて結局男性自身をも苦しめている、という話はたぶん40年か50年近く前からフェミニストが言ってきた話なのだけれど、たいていの男はそ…

人間の腕がシオマネキ風だったら

ひきつづき、左右のこと。 もし人間の腕がシオマネキ風であったら、左右を意味する言葉は別のニュアンスを持っていただろうか。シオマネキはカニの一種で、オスは片方のハサミがとても大きくなる。 たとえば、人間の右腕が男女問わず巨大で、左腕はとても小…

RightとLeftが無い時代

英語では右をRight、左をLeftと言う。ところでRightには「正しい」「まっすぐな」という意味もある。 Rightは古い英語ではrihtやrehtと言い、古フリジア語riuchtや古オランダ語rehtなどと同根であるという。さらに語源をたどると「まっすぐに進む」という意…

下草のアンテナ

道を歩いているとき、風が吹いてきて、それを顔のおもてで感じる。それと同時に、そばの下草や樹の枝葉が揺れているのを見ると、わたしと同じ風によってそれらが揺れているのだと感じる。わたしがわたしなりに知って感じている風を、草や樹はかれらなりの仕…

人生のセーブポイント

さいきん周囲のひとを見ていて、すこし気づいたこと。人間は人生のいくつかの節目で、自分のこれまでの生き方や、どこか引っかかっていたことを整理して、可能なら肯定することが必要なのだなとおもう。 いわば人生のセーブポイントのようなタイミング。これ…

妊婦さんのお腹は勝手に触ってよいというアレ

「私は、機会があれば、妊婦さんのおなかに触らせてもらう。 ゆっくりとてのひらを広げ、奥にいる生命を感じさせてもらう。元気で生まれてきてね。外で待っているからね。世界はそんなに悪いところじゃないよ。怖いことだってあるけど、いい人たちもたくさん…

犬の眠り

犬の眠りは人間に比べて浅いなと思う。本当のところは犬になってみないとわからないけれど、仮にわたしが犬になっても、犬にとっては犬の眠りしか無いので、それが浅いか深いか自分では判断つかないだろう。けっきょくわからないけれど、実家で飼っている犬…

長生きするということ

わたしの祖父の兄はたしか7年前に亡くなったのだけれど、かれは明治45年生まれだった。明治最後の年ということになる。ちょうど100才だった。亡くなる2,3ヶ月前にかれと話していたとき、話の流れのなかで、「あれは震災の前やったか…」と言うのだけ…

英国ホロコースト記念館の「生存者3Dインタラクティブ会話アーカイブ」

英国ホロコースト記念館 The National Holocaust Centre and Museumで、10人のホロコースト生存者の3D映像を記録し、かれらの死後も、インタラクティブ・システムによって、映像が質問者と応答できるようにする、というプロジェクトが進められている。以下の…

79歳でポメラを買う

アマゾンでポメラの新作を見ていたら、「もうすぐ79歳」という人がレビューを投稿していた。 投稿は2016年末。79歳になっても最新のデジタル製品を買うのがスゴイ。それ以上に、物書き専用ツールとして有名なポメラを使いこなすのが素敵だなと思う。何を書い…

認知症のかけら

じぶんは認知症になる才能を持っているな、とごく最近きづいた。才能や素質というのは変な言い方だけれど。 先日、起床してすぐ、朝食の用意を始めた。「フルグラ」と紅茶を作ろうと思った。フルグラ用のお皿を机に置き、台所で電気ケトルに水を入れた。とこ…

ハンセン病療養所入所者への全国アンケートのこと。

雑誌『WEBRONZA』に、ハンセン病療養所入所者へのアンケートという記事が掲載されていた。 この21年間で、全国のハンセン病療養所施設の入所者は約5500名から約1500名へ減少している。この間、4000名が亡くなったということになる。著者は全国の療養所にハガ…

臭いについて

今朝、自宅のトイレの水位が下がっていた。いつもは洋式便器の中に溜まっている水が無くなっていた。原因はわからない。気圧のためか、あるいは下水道工事か。 水位が下がっていることに気づいたのにわずかに遅れて、ひどい悪臭を感じ取った。普段は溜まって…

木を見ることについて

木が風に吹かれているのを不思議な気分で見ることがある。とくに、窓の向こう、ガラスを通して見るとき。 木の枝葉が揺れているので、風が吹いているのだとわかる。けれどその光景はガラスの向こうの視覚に過ぎず、吹いているはずの風はじぶんの肌には触れて…

怒りについて

先日、大学の売店に行ったとき、見知らぬひとが店内で携帯電話を耳に当てていた。わたしがそばを通り過ぎたとき、そのひとは突然電話の相手にむけて怒りを露わにした。 「それは授業の問題でしょう! わたしは被害者なんですよ!」 と、そのひとは言った。そ…

400年生きる深海ザメ

ある種のサメは深海で400年生きる、というニュース記事を読んで衝撃をうけている。全ての個体がそのように長生きなのではなく、捕獲されたある幸運な個体が400歳だった、ということなのだろう。 400年前、日本では徳川家康が江戸に幕府を開き、ヨーロッパで…

「嫌なのです」を聞くということ

嫌なのですと言っている人がいるなら、なぜ嫌なのか、とりあえずじっくり話を聞いてみるのも良いのではないか。聞いて、聞いて、聞き尽くして、相手の思考のさまざまな層をめくっているうち、いつのまにか自分自身の思考の層が開示されてしまい、自分の心理…

死ぬことを考える。

わたしが死ぬとき、それは今のことではなくて、わずかに未来のことである。その未来とは、もしかしたらこのエントリの「公開する」ボタンを押す直前かもしれないし、あるいは数秒後のことかもしれないけれど、とにかく「今」ではない。 未来は、じぶんの体か…

名刺交換直後のプチ雑談ができない

ここ1~2年、うっすらと気づき始めたのだけれど、どうやら初対面のひとと名刺を交換したあと、いただいた名刺の内容を見て、なにか一言ふたこと感想を言い合わなければならない、そういう風習というかマナーというのか、とにかくそういうことになっている…

稲田防衛大臣が「誤解だ」しか言えなかった理由

稲田防衛大臣が都議選の応援演説で失言し、その謝罪/釈明会見で「誤解」という釈明に終始した(この表現を30回以上使っていた)というニュースがあった。 何か失言をして、「誤解です」というのは釈明としてかなり筋が悪い。大臣としては、ここで間違って…