しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

首都さえ占領すれば戦争は終わる

中林啓修先生が、新型コロナへの対応を「決戦」としてイメージしてはならない、持久戦・遅滞戦である、と春先に断言しておられた。 決戦とは両軍の主力が真正面からぶつかって雌雄を「決する」戦いである。決戦の結果、敗軍は壊走して首都ががら空きになり、…

同期が本を出しました(宮前良平『復興のための記憶論』大阪大学出版会、2021)

大学院時代の同期(研究科も研究室も違いますが)が博論を出版しました。 岩手県野田村での津波被災写真の返却会をずっと追ってきた若手研究者の最初の一冊です。 年明け1月8日発刊で、絶賛予約中です。ぜひお買い求めのうえ、感想・ご批評を著者までお届…

望ましき崩壊

実のところ、この国のひとびとは医療崩壊ないしは感染症拡大による大量死を心の奥底でかすかに望んでいるのかもしれない。それは個人の生死で帰結する個人的破滅願望とは異なる、根本的にどうしようもなく無責任な集合的破滅願望である。文明や社会なるもの…

「レトリーバーライフ」動画からレトリーバーを弁護する

実家でラブラドール・レトリーバーを飼っており、レトリーバーの動画が上がっているとついつい見てしまう。ところで「レトリーバーライフ」という特化サイトがある。そのなかに、内外のレトリーバーの動画を紹介して動画内容に解釈を付け加えるというコンテ…