しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

よく食べている隣に座っている

新潟に来ている。駅前の繁華街の韓国料理屋にひとりで入り、ビールを頼み、あれやこれやと料理を注文して食べ、ビールをもう一杯頼み、だいぶ満腹になった。

そのころカウンター席の2つ隣に、やはり一人で座った若い男性が飲み放題を宣言し、次いでサムギョプサルを注文した。サムギョプサルは2人分からの注文を承っておりますというルールである。かれはそれを承知したうえで、2人分のサムギョプサルを焼き始めている。関係する小皿も2人分なのでカウンターが一杯になり、それを順次平らげてゆくようである。2杯めのビールを飲み、豚肉を焼く。おそらく3杯目以降も飲み干すのであろう、サムギョプサルの他にも食べるかもしれない。誰にも邪魔されず、ひとりで焼き続ける、飲み続ける。

畏敬の念にも似た感情を覚える。わたしは席を離れた。飲み食いの量で競争をするとか、勝ち負けを言うのではない。わたしも食べた。満腹になり、満足である。臨席の青年はさらに偉大なる満足を腹に収めるにちがいない。なんだか嬉しかった。

台風で新幹線が止まらなくてよかった