しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

実験記録:血気盛んな男子70名を密室に閉じ込めると何が起きるのか…?!

論文を書くぞーということで過去の文献を漁っているといろいろと面白いものも出てくる。今日はその1件を紹介する。 密閉した地下室に70人の男性を閉じ込めて数時間、何が起きたのか…?!! 煽るのはこれぐらいにして真面目に紹介すると、空襲に備えた防護室…

麻婆豆腐のような世界

数年前に沖縄に行ったとき、地元の戦跡・基地ガイドの方と、国道を走るレンタカーの中で、ニューヨーク同時多発テロ以降、世界は見せかけの秩序さえ失って、ひたすらぐずぐずになったように感じる、と話した。その方も深くうなづいておられた。 9.11以前の世…

雑巾を絞る

日本の公的組織における危機管理の特徴として、危機対応業務の質・量が平時業務より大きく変化しても、平時の組織体制や仕組みを温存したまま、各対応機関の能力の余地を使い尽くすことで、その倍加する業務を捌こうとする点が見出される。要するに各機関・…

「なにものでもなかった」

オリンピックもパラリンピックも全く見ておらず、この車椅子バスケットボールの展開も記事で初めて知った。書き留めておこうと思った。 2000年シドニー大会以来のメダルを逃したことに加え、58点差での大敗。厳しい現実は、日本の選手が悲嘆に暮れることすら…

目的なき受光

眼を最初に手に入れた生物はイソギンチャクの仲間であるらしい。ただし眼と言っても哺乳類のそれのような、眼球が動きピントを合わせる超高機能なものではなく、きわめて単純な光センサーにすぎなかった。可視光線を当てられると反応して周囲の細胞に信号を…

未来の水路

いつも使っている駅が近頃天井からの漏水に悩んでいる。地下駅なので、雨が降ると地下水が浸み出すようだ。 臨時の雨樋 漏水はこの駅の老朽化によるものであろうけれど、そもそも地下鉄は常に溜まる地下水をどうしているのか。検索すると次のような回答があ…

批判と悲しみと自衛

先週のことだったか、どなたかが描いた一枚の説明文付きイラストがSNS等で広く共有された。そのイラスト中に、「誰かを批判しても悲しんでも誰も守ってはくれません。近づいてくるのはコロナだけです。」という一文があった。それを首肯するブログ記事も出さ…

まわりくどき安息

ワクチンを打たれに行った。 半日経ったが副反応がほとんど出ていない。打たれた左肩に少し違和感が残って、多少あたまがぼーっとする程度。そしてちょっと眠たい。 ワクチン接種の前に感染したらいやだなぁとおもっていた。 当初、神戸市から届いた接種券で…

書くこと

コロナウイルスの感染拡大が始まる以前の時期に書いていたものを読み返したり思い返したりしてみると、どことなく軽やかさを帯びているというのか、現実からわずかに浮いたような文章を書くことができていたのだなと気づく。そのころは、今日はすこしばかり…

道鏡代わりの山芋が折れました

日本の古典籍について全く素養が無いのだが、たまたま『古事談』(源顕兼編、伊藤玉美校訂・訳、ちくま学芸文庫)を読み始めた。 あれこれ雅なお話が詰まっているのだと思いこんで読み始めたら、第一話からシモネタで面食らった。 称徳天皇、道鏡の陰なほ不…

Japan Anthropology Workshopで活動が紹介されています

JAWS:Japan Anthrolology Workshopのウェブサイトに、石巻市のフィールドワークの様子を紹介する記事が掲載されました。 東北大学災害科学国際研究所の定池祐季先生、ゲルスタ・ユリア先生、および石巻市に住み着いている在野研究者奥堀亜紀子さんと高原が…

戦史叢書(43)ミッドウェー海戦

このように各種の条件が変化してきたが、わが海軍は依然として邀撃作戦一本槍で進み、ひたすら艦隊決戦に勝つことを目差して精進を続けてきたのである。/この各種条件の変化により、わが海軍が期待している艦隊戦闘が果たして生起するか、その艦隊戦闘で戦…

なんとなく判断が変わる

午前と午後に別々の出張予定が入った。 朝、まず家を出てJRに乗って長田区に移動し、打ち合わせ。そのあと、新神戸駅へそのまま移動する。 午後以降の予定は泊まりになる。荷詰めは済んでいる。だが、家を出るとき「なにか忘れ物をしているな」という直感が…

チェーン・アギ論

久しぶりに逆襲のシャアを観ている。 ところでわたしはトミノ宇宙世紀の各作品のテーマについて、1stは「戦争と生存」、Zは「女と男」、逆襲のシャアは「死と命」として規定できるのではないかと考えている。 この各テーマは後のものが前のものを包摂してい…

死と災害

雨が降っている。これからさらにどれだけ降るのか、降らないのか、大きな災害につながるのか、つながらないのか、わからない。何事にもならなければよいとおもう。 しかし一方で、明日から/来週から/今月にかけて、何らかの気象現象があり、そして何らかの…

熱海では避難者へのメディア接触管理ができているのか

熱海の土砂災害では、安否不明者の家族・知人に対するインタビュー記事が被害規模に比してかなり多いのでは、と感じている。 現在の安否不明者は20名前後。その近親者や知人の絶対数は100名規模になるだろう。報道を拾うと、こうしたひとびとのナマの声がか…

「ワクチンを打つ」

オカン「市長がワクチン打ってる」ってそりゃ市長もワクチン打つやろ…って見たら"医師免許持ってる市長が市職員に"ワクチン打ってた…つよい — 唐辛子 (@mantoogarako) 2021年7月1日 日本語ややこしい。 「うちの父はワクチン打ってきたよ」「ぼくはまだワク…

ワクチン接種計画崩壊の原因を推測する

昨日あたりから、各市町村の接種計画が崩れ始めているようだ。 神戸市では59才以下の第1回接種予約を完全延期し、受付済みの予約分もキャンセルするという。手元に届いている接種券では、神戸市の30代は7/15から予約開始と示されているが、これも当分あとに…

「、とアウステルリッツは語った、」

「この時ゼーバルト氏が朗読したのがどの作品だったのかは正直言って覚えていない。今「アウステルリッツ」を開いて読み返すと、一瞬ゼーバルト氏の声がメランコリーをともなって耳の中に蘇ってくるが、黙読しているとその声はいつの間にか遠ざかっていき、…

金は天下を回るだけ

住民税が今月から3000円ほど増えた。 1月にお給料が3000円ほど上がったはずなので、上がった分がそのまま住民税の上昇分になったな…という、暖かな虚しさを感じている*1。 納めた住民税は神戸市と兵庫県が有効活用してくれるだろう。そこはあまり疑っていな…

共著書が出版されました:ほんまなほ監修・中川真責任編集『アートミーツケア叢書3 受容と回復のアート 魂の描く旅の風景』生活書院、2021年

アートミーツケア学会が出す叢書の第3巻です。じぶんは「「だから」と「それから」 K復興住宅のミノルさんのこと」という文章を書きました。 この原稿を書いているときは不思議な感覚で、骨身を削り込んで苦悶しながら書いたのでも、計画的にきちっとスマー…

論文を書く前に、調査に取り掛かる前に「予備分析」をする

これは自分のやり方なのだけれど、新しい研究課題に取り掛かり始めたり、論文の構想を作り始めたり、調査計画を立てたりするとき、問題の「予備分析」をすることにしている。 日本語で「予備」というと「スペアパーツ」みたいなニュアンスが強いけれど、ここ…

プロジェクトマネージャーっぽいことを初めてやっている

プロジェクトマネージャーっぽいことを生まれて初めて職場でやっている*1。 担当中のプロジェクトはまだクローズしていないが、おおむね終端が見えてきたので自分なりのふりかえりとしてこれまでの経験を言語化しておく。 どういった職場か 公的な事業を行っ…

ぶっちゃけいま災害起きたらどうなるのか

コロナヤバい。マジでヤバい。高齢者や基礎疾患持ってるひとをすぐ重症病床に送る。さらに変異株がぱこぱこ襲ってくる。若くて基礎疾患無くても重症病床に引きずり込む。対策してても感染する。 ヤバい。ヤバいのでめっちゃ医療関係者がんばってる。 自治体…

論文が公開されました

高原耕平「情報アプローチと生活アプローチ -減災システム社会はどこへ行くのか-」『災害情報』19(1), pp.23-34, 2021. http://www.jasdis.gr.jp/_src/707/19-half.pdf?v=1615204386327 2年前、現在の職場(人と防災未来センター)で災害対応マネジメント…

けっきょくムスカ

コンタクトに違和感があって一昨日から眼鏡に一時的に戻している。 思った以上に「飛行石捜索のためサツキとめいのお父さんに変装しているがそのうちバレるムスカ」みたいな風貌になって笑う。

見えないからだ

じぶんのからだはどこにあるのだろう、とおもう。 からだはまさにここにある。見えていて、感覚があり、わたしが移動するとき・居座るとき、眠っているとき、わたしが存在しているところにわたしのからだがある。だから大雑把な座標としては、大雑把な物体と…

自分なりの整理

コロナのことについて、1年あまり考えたり書いたりしてきた。予想したことが外れたり、考えを発展させたり、従来からの考えをより補強したりした。その整理をしてみる。 予測や思い込みが外れたこと: 医療崩壊は静かに起きる 「医療崩壊」はもっと強烈な、…

学会で発表賞をいただきました

先週土曜日の災害情報学会・若手研究発表大会で会長賞をいただきました。 発表題目は以下です。 高原耕平「判断は実在するのか 避難研究の多角化のために」 聴講、コメントいただいた皆様、これまで研究活動を支えてくださった皆様にお礼申し上げます。津波…

コロナがこわい

コロナがこわい。というか、どう捉えたものか、まよっている。 自分がコロナで死ぬのがこわいのだろうか。それはもちろん避けたい。避けたいが、死ぬときは死んでしまうのだろう。むしろ後遺症のほうがこわい。呼吸器の機能がひどく落ちたり、不可解な強い疲…