しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

論文を書く前に、調査に取り掛かる前に「予備分析」をする

これは自分のやり方なのだけれど、新しい研究課題に取り掛かり始めたり、論文の構想を作り始めたり、調査計画を立てたりするとき、問題の「予備分析」をすることにしている。 日本語で「予備」というと「スペアパーツ」みたいなニュアンスが強いけれど、ここ…

プロジェクトマネージャーっぽいことを初めてやっている

プロジェクトマネージャーっぽいことを生まれて初めて職場でやっている*1。 担当中のプロジェクトはまだクローズしていないが、おおむね終端が見えてきたので自分なりのふりかえりとしてこれまでの経験を言語化しておく。 どういった職場か 公的な事業を行っ…

ぶっちゃけいま災害起きたらどうなるのか

コロナヤバい。マジでヤバい。高齢者や基礎疾患持ってるひとをすぐ重症病床に送る。さらに変異株がぱこぱこ襲ってくる。若くて基礎疾患無くても重症病床に引きずり込む。対策してても感染する。 ヤバい。ヤバいのでめっちゃ医療関係者がんばってる。 自治体…

論文が公開されました

高原耕平「情報アプローチと生活アプローチ -減災システム社会はどこへ行くのか-」『災害情報』19(1), pp.23-34, 2021. http://www.jasdis.gr.jp/_src/707/19-half.pdf?v=1615204386327 2年前、現在の職場(人と防災未来センター)で災害対応マネジメント…

けっきょくムスカ

コンタクトに違和感があって一昨日から眼鏡に一時的に戻している。 思った以上に「飛行石捜索のためサツキとめいのお父さんに変装しているがそのうちバレるムスカ」みたいな風貌になって笑う。

見えないからだ

じぶんのからだはどこにあるのだろう、とおもう。 からだはまさにここにある。見えていて、感覚があり、わたしが移動するとき・居座るとき、眠っているとき、わたしが存在しているところにわたしのからだがある。だから大雑把な座標としては、大雑把な物体と…

自分なりの整理

コロナのことについて、1年あまり考えたり書いたりしてきた。予想したことが外れたり、考えを発展させたり、従来からの考えをより補強したりした。その整理をしてみる。 予測や思い込みが外れたこと: 医療崩壊は静かに起きる 「医療崩壊」はもっと強烈な、…

学会で発表賞をいただきました

先週土曜日の災害情報学会・若手研究発表大会で会長賞をいただきました。 発表題目は以下です。 高原耕平「判断は実在するのか 避難研究の多角化のために」 聴講、コメントいただいた皆様、これまで研究活動を支えてくださった皆様にお礼申し上げます。津波…

コロナがこわい

コロナがこわい。というか、どう捉えたものか、まよっている。 自分がコロナで死ぬのがこわいのだろうか。それはもちろん避けたい。避けたいが、死ぬときは死んでしまうのだろう。むしろ後遺症のほうがこわい。呼吸器の機能がひどく落ちたり、不可解な強い疲…

久しぶりの授業

非常勤講師で近隣の大学に行った。学部生相手の授業は数年ぶり。 受け持つ授業の受講生は全員2回生。 昨年はほぼすべてオンライン授業で、かれらは大学に来ての授業は実質的に今年からはじめてだと言う。 良い授業をしよう、と改めておもった。 自分にとっ…

兵庫県庁の抜き打ち防災訓練

大震災から2周年目にあたる平成9年1月14日、兵庫県は初めての完全抜き打ちの防災訓練をしました。(中略) この訓練では、訓練の関係者、関係機関には、「1月10日から30日までの間で姫路市内を訓練会場として抜き打ち訓練を実施する」ことだけを事前に伝え、…

江戸時代の被災者生活再建支援法

『武江年表』によると、焼失した町屋に対する下賜金の支給額は間口一間(182センチ)当たり金3両1分と銀6匁8分であった。匁に換算すると、一間あたり169匁3分(約34万円)になる。これだけの額の下賜金の支給は、江戸の復興を大いに後押ししたはずである。 …

お前もそこに寝ろ/謙虚な身体

赤坂 ぼくは聞き書きというのは、これがまったく初めての体験だったし、これまでにじっちゃんばっちゃんの話をまともに聞いたことがなかった。だから、いろいろ不安もあったけれども、聞き書きを始めたときには、もう裸になるしかないと覚悟を決めていました…

ザワークラウトを漬ける

3月31日の深夜にザワークラウトを作っている。 先週の土曜日に春キャベツ半個分を漬け込んだ。うまく発酵が始まったので瓶ごと実家に持っていった。先々週、母からイカナゴの佃煮を送ってもらったのでその返礼だった。神戸ではこの季節になるとイカナゴの佃…

Tochka Nisshi

今日はまるごと部屋にいた。わりと仕事をした。 コロナ禍は災害だと多くのひとが言う。そうだと思う。ただ、政府の対応に関しては、自然災害より太平洋戦争に似ているなと感じる。特段の根拠があるわけではない。なんとなく、自分の頭の中にあるアナロジーの…

共通テストでマスクをしなかったひとのこと

大学入試の共通テストでマスクを鼻にまで掛けなかったひとが逮捕されたりした。試験監督のひとにも、同じ教室にいた受験生にも、たいそう迷惑なことだったとおもう。とはいえ20年くらい経ってこのニュースを読み返したひとは、喜劇とヒステリーが入り混じっ…

危機管理が失敗するとき

じぶんは自然災害の危機管理(業界用語では「災害対応」と言う)の研究をミッションとした部署にいる。この部署は「失敗する危機管理」のコツを組織知として蓄積している。失敗のコツというのも奇妙な言い方だが、「これをすると成功する」という要素だけを…

室戸台風は当初「室戸台風」と呼ばれていなかった

それでは、なぜ室戸台風は室戸台風なのか。 (…)中央気象台は『気象要覧』第421号(9月分・10月末発行)を出した。これが、われらの室戸台風を、まさしく〈室戸台風〉と名付けた最初の文献となるのである。(…) ところで、こうしたせっかく室戸台風と呼ば…

首都さえ占領すれば戦争は終わる

中林啓修先生が、新型コロナへの対応を「決戦」としてイメージしてはならない、持久戦・遅滞戦である、と春先に断言しておられた。 決戦とは両軍の主力が真正面からぶつかって雌雄を「決する」戦いである。決戦の結果、敗軍は壊走して首都ががら空きになり、…

同期が本を出しました(宮前良平『復興のための記憶論』大阪大学出版会、2021)

大学院時代の同期(研究科も研究室も違いますが)が博論を出版しました。 岩手県野田村での津波被災写真の返却会をずっと追ってきた若手研究者の最初の一冊です。 年明け1月8日発刊で、絶賛予約中です。ぜひお買い求めのうえ、感想・ご批評を著者までお届…

望ましき崩壊

実のところ、この国のひとびとは医療崩壊ないしは感染症拡大による大量死を心の奥底でかすかに望んでいるのかもしれない。それは個人の生死で帰結する個人的破滅願望とは異なる、根本的にどうしようもなく無責任な集合的破滅願望である。文明や社会なるもの…

「レトリーバーライフ」動画からレトリーバーを弁護する

実家でラブラドール・レトリーバーを飼っており、レトリーバーの動画が上がっているとついつい見てしまう。ところで「レトリーバーライフ」という特化サイトがある。そのなかに、内外のレトリーバーの動画を紹介して動画内容に解釈を付け加えるというコンテ…

論文が公開されました

災害復興学会に投稿していた論文が公開されました。 査読無しではありますが、自分で書きたいものを書いたという実感がある論文です。 お気に入りの一本です。 高原耕平、山村紀香「オルタナティブ遺構論 小さな遺構と出来事への近づき方」、日本災害復興学…

仕事をする

仕事が雑になってきているな、と感じる。 「なんであれ丁寧な仕事をする」というのが自分のポリシーだと思っていた。昨年はある程度、自分なりにそれを達成できていた。 いまはかなりダメで、質が落ちていると感じる。〆切も守れていない。 いま考えてみると…

先生達が忙しいらしいから

学部1回生のとき、夏休みが9月いっぱいまであってこれはさすがに長いなと思った。有効活用しようという計画もなく、ぼんやりと過ごしていたのだとおもう。 10月1日から後期の授業再開だと思っていたら、工学部の授業はまだ始まらないらしいとクラスメイトが…

共著論文が地域安全学会の論文奨励賞を受賞しました

共著者として参加した地域安全学会の論文が学会の論文奨励賞を受賞しました。 藤原 宏之,佐藤 史弥,松川 杏寧,寅屋敷 哲也,高原耕平,竹之内 健. 「災害マネジメント総括支援員等が執る災害対応プロセスの分析」『地域安全学会論文集』37, pp.327-338, 2…

自分の書いたものにきづく

近日の発表で過去のスライドを1枚くらい再利用しようかなーと思い、昨年の復興学会で自分が発表したときのPPTを見直すといろいろと面白いことを書いていてちょっと驚く。 去年の自分はこんなことを考えていたのか… やるやん… というか発表したんやったらマジ…

安倍(前)政権とは結局なんだったのだろうか

安倍(前)政権とは結局なんだったのだろうか。いまさら自分なりに言語化してみようとおもう。 ことばを大切にしないひと(たち)だな、というのが前政権に対するわたしの評価である。それは言行が一致しないとか、過去の法規や歴史を蔑ろにするとか、答弁が…

鷲尾和彦写真集『Station』夕書房、2020年

オーストリア・ウィーン駅の難民の様子を捉えた写真集。 著者あとがきによると、駅にたまたま滞在した数時間のうちに難民の列車にゆきあい、3時間ほどで撮ったものだという。 撮られたひとびとの表情が多様であることに少し意外の感をもつ。 疲れ切った顔、…

芦名定道先生のこと

大谷大学の学部生だったころ、芦名定道先生の「キリスト教学」の講義を1年間受けた。芦名先生自身は京大のキリスト教学講座の教員で、大谷大学には非常勤講師として来られていた。(京大に入学したわけでもないのに芦名先生の授業を聞けたのは単純に幸運とし…