しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

研究

長田区まちあるき(復興ダイアローグ2nd#2)

9/25(日)に、「復興ダイアローグ」のワークショップのひとつとして神戸市長田区の路上観察に参加しました。スタヂオ・カタリストの松原永季さんに教えていただきました。そのとき撮った写真を掲載します。 真ん中の物置の上に並んでいる多肉植物がかわいい…

「安倍氏の国葬、どう考える?」:地元紙・神戸新聞からインタビューを受けました。

地元の神戸新聞さんからインタビュー取材を受け、その内容が記事になりました。 「国葬」は自分の研究テーマの中心ではないのですが、本来の研究テーマである災害の追悼と国葬の違いなどを、取材いただいた田中記者と議論しながらお話させていただきました。…

復興学会ウェブサイトにコラムを寄稿しました

「電信柱をくぐる:「災害の記憶」のオルタナティブ」 https://f-gakkai.net/lessons-and-learned/2878/ 写真データをご提供いただいた「コープこうべ」様に改めて御礼申し上げます。

応用哲学会第14回大会の印象

久しぶりに応用哲学会の大会に参加した。参加といっても発表はせず、完全オンライン大会の聴講のみだったけれども、久しぶりの哲学系の大会でのびのびした。以下、印象というか雑感のメモ。 発表者がみんなぼそぼそ喋っている。司会もぼそぼそ。質問者もぼそ…

論文がパブリッシュされていました(「避難と科学」『災害情報』20-1)

気づいていなかったのですが、『災害情報』掲載の査読論文がいつのまにか公開されていました。 高原耕平「避難と科学:偶然性と必然性を織り込む物語的研究の可能性」『災害情報』No. 20-1, pp.183-196, 2022. (当該巻号全体のPDFに飛びます) http://www.j…

「非常勤講師」の経歴詐称

この事件、「盛る」のは良くないのだけれども、「盛ってしまう」感覚もややわからないでもない。なので、「経歴詐称」という表現はちょっと過剰かなともおもう。 「非常勤講師」の経歴を持つと自称しうるパターンはおおむね以下のものがある。 1)ある学期…

そのとき何歳? 災害・年齢相関早見表

大学で講義するとき、受講する大学生が何歳のときに各災害が起きたかわからなくなってくる。たとえば、今年20才の大学2回生だと、東日本大震災のとき9才。 この「当時何歳だったか」という感覚は、災害伝承を考える際にも重要であると思う。 というわけで、…

論文が公開されました…「場所と物語のあいだ:「石巻アーカイブ」の地域活動における写真の〈ここ〉性」

2年前から取り組んでいた調査研究の成果が、地域安全学会電子ジャーナルの査読論文として公開されました。 地域安全学会 » 地域安全学会論文集NO.40(電子ジャーナル論文) 論文本体PDFは以下から読めます。 https://isss.jp.net/isss-site/wp-content/uploa…

ダブルブラインド査読とシングルブラインド査読

目次 目次 簡単な定義 論点 個人的所見① プレプリントサーバーとブラインド方式 個人的所見② 学会規模とブラインド方式 個人的所見③ 査読の意味 拾った記事など。 簡単な定義 論文著者と査読者がお互いの名前を知らないまま査読が行われるのを「ダブルブライ…

比喩が無い

数カ月ぶりに福島に来ています。帰還困難区域では家屋の解体撤去のペースが早まっているようです。当たり前のように並んでいた非日常的な光景が、原発事故から10年を過ぎて、「当たり前」でなくなっています。 説明も記述も自分には困難です。それは2つの理…

論文執筆ログを付ける

先日、ある論文を書いて投稿した。この論文は10月初旬から取り掛かって、10月末日に終えた。10月7日くらいから、ふと論文の執筆過程の記録を取っておこうと思いたち、Scrapboxに簡単なログを付けるようにした。 すると、だいたい次のような過程をたどってい…

あなたの町は安全です

先日、「人と防災未来センター」に神戸市内の小学生が来てくれました。「防災セミナー」と題して、30分ほどのレクチャーをさせていただきました。 これまで兵庫県には緊急事態宣言や蔓延防止措置が発令されていて、こうした校外学習の来館者は少なかったので…

乗船不遑。登山難及。

『日本三代実録』巻16に、貞観地震津浪についての短い記述がある。 真っ黒な海が盛り上がって津浪が押し寄せ、内陸の数十百里も海となってしまい、その果てがわからないくらいだった… といった意味らしい。 そのなかに「乗船不遑。登山難及。溺死者千許」と…

村の名誉(北原糸子『磐梯山噴火』)

さて、さきほど紹介した碑文を写し終わって村の屋敷地へ向かう一本道を歩いていると、ちょうど途中で村の人らしい中年婦人に出会った。そこで、私は碑のことを尋ねてみた。すると、ご自身のお祖父さんが山内弁次家でひとり生き残った山内竹次さんで、当時数…

第5回黒田裕子賞を受賞しました。

人と防災未来センター研究部・資料室メンバー(木作尚子・中平遥香・高岡誠子・高原耕平)が取り組んでいた研究プロジェクト…を実施した「人と防災未来センター」が、第5回黒田裕子賞を受賞しました。 いろいろなつながりの中から生まれ育ったプロジェクトで…

ラジオ関西「知らないけど知っている~私たちの1.17~」日本民間放送連盟優秀賞

ラジオ関西さんが今年1月17日に放送された番組「知らないけど知っている~私たちの1.17~」が、2021年日本民間放送連盟(ラジオ報道番組)で優秀賞を受賞されました。 震災後うまれの津田アナウンサーと、さらに若い長田高校放送部の生徒さんたちが、95年の…

きょうの「ひとぼう」(がまだすドーム巡回展)

「人と防災未来センター」西館1階で、「雲仙岳災害記念館がまだすドーム」巡回展が実施されています。溶岩流に曝された遺物に目を奪われました。 月並みな表現ですが、噴火災害の強烈さを想像させられます。 それにしてもこの壊れやすい遺物群を全国に運び…

イベントのお知らせ(2021/10/16 ふたば学舎)

10月16日に、神戸市長田区の「ふたば学舎」さんで、神戸の「復興」をめぐる哲学対話の場をひらきます。今年度4回予定しているシリーズの第1回となります。 お申し込みはこちらから>> 10/16復興ダイアローグ参加者募集

実験記録:血気盛んな男子70名を密室に閉じ込めると何が起きるのか…?!

論文を書くぞーということで過去の文献を漁っているといろいろと面白いものも出てくる。今日はその1件を紹介する。 密閉した地下室に70人の男性を閉じ込めて数時間、何が起きたのか…?!! 煽るのはこれぐらいにして真面目に紹介すると、空襲に備えた防護室…

Japan Anthropology Workshopで活動が紹介されています

JAWS:Japan Anthrolology Workshopのウェブサイトに、石巻市のフィールドワークの様子を紹介する記事が掲載されました。 東北大学災害科学国際研究所の定池祐季先生、ゲルスタ・ユリア先生、および石巻市に住み着いている在野研究者奥堀亜紀子さんと高原が…

熱海では避難者へのメディア接触管理ができているのか

熱海の土砂災害では、安否不明者の家族・知人に対するインタビュー記事が被害規模に比してかなり多いのでは、と感じている。 現在の安否不明者は20名前後。その近親者や知人の絶対数は100名規模になるだろう。報道を拾うと、こうしたひとびとのナマの声がか…

共著書が出版されました:ほんまなほ監修・中川真責任編集『アートミーツケア叢書3 受容と回復のアート 魂の描く旅の風景』生活書院、2021年

アートミーツケア学会が出す叢書の第3巻です。じぶんは「「だから」と「それから」 K復興住宅のミノルさんのこと」という文章を書きました。 この原稿を書いているときは不思議な感覚で、骨身を削り込んで苦悶しながら書いたのでも、計画的にきちっとスマー…

論文を書く前に、調査に取り掛かる前に「予備分析」をする

これは自分のやり方なのだけれど、新しい研究課題に取り掛かり始めたり、論文の構想を作り始めたり、調査計画を立てたりするとき、問題の「予備分析」をすることにしている。 日本語で「予備」というと「スペアパーツ」みたいなニュアンスが強いけれど、ここ…

論文が公開されました

高原耕平「情報アプローチと生活アプローチ -減災システム社会はどこへ行くのか-」『災害情報』19(1), pp.23-34, 2021. http://www.jasdis.gr.jp/_src/707/19-half.pdf?v=1615204386327 2年前、現在の職場(人と防災未来センター)で災害対応マネジメント…

学会で発表賞をいただきました

先週土曜日の災害情報学会・若手研究発表大会で会長賞をいただきました。 発表題目は以下です。 高原耕平「判断は実在するのか 避難研究の多角化のために」 聴講、コメントいただいた皆様、これまで研究活動を支えてくださった皆様にお礼申し上げます。津波…

兵庫県庁の抜き打ち防災訓練

大震災から2周年目にあたる平成9年1月14日、兵庫県は初めての完全抜き打ちの防災訓練をしました。(中略) この訓練では、訓練の関係者、関係機関には、「1月10日から30日までの間で姫路市内を訓練会場として抜き打ち訓練を実施する」ことだけを事前に伝え、…

江戸時代の被災者生活再建支援法

『武江年表』によると、焼失した町屋に対する下賜金の支給額は間口一間(182センチ)当たり金3両1分と銀6匁8分であった。匁に換算すると、一間あたり169匁3分(約34万円)になる。これだけの額の下賜金の支給は、江戸の復興を大いに後押ししたはずである。 …

室戸台風は当初「室戸台風」と呼ばれていなかった

それでは、なぜ室戸台風は室戸台風なのか。 (…)中央気象台は『気象要覧』第421号(9月分・10月末発行)を出した。これが、われらの室戸台風を、まさしく〈室戸台風〉と名付けた最初の文献となるのである。(…) ところで、こうしたせっかく室戸台風と呼ば…

同期が本を出しました(宮前良平『復興のための記憶論』大阪大学出版会、2021)

大学院時代の同期(研究科も研究室も違いますが)が博論を出版しました。 岩手県野田村での津波被災写真の返却会をずっと追ってきた若手研究者の最初の一冊です。 年明け1月8日発刊で、絶賛予約中です。ぜひお買い求めのうえ、感想・ご批評を著者までお届…

論文が公開されました

災害復興学会に投稿していた論文が公開されました。 査読無しではありますが、自分で書きたいものを書いたという実感がある論文です。 お気に入りの一本です。 高原耕平、山村紀香「オルタナティブ遺構論 小さな遺構と出来事への近づき方」、日本災害復興学…