しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

研究のことを話しているときがいちばん心地よい。

研究のことを話しているときがいちばん心地よい。自分の研究のことを話しているときも、他人の研究のことを聞いているときも。研究のことをきちんとじっくり話したあとは、独特の澄んだかんじが残る。 さしあたりそれが、じぶんが大学に居残っている理由だと…

若手女性研究者/芸術作家の紹介記事を台無しにする最後のオッサン的一文

産経新聞による東大特任准教授の紹介記事を眺めていて。 今後の意気込みについて「バイオテクノロジーだったり、人工知能(AI)だったり、技術が進むなかで、価値観がどんどん変わっていく可能性がある。ビジネスだからとどんどん出していくのではなくて、…

ワシのかんがえる理想の『白雪姫』

王子様のキスで目を覚ました白雪姫は、王子のための後宮に連れてゆかれました。 そこには目もくらむような美少女がどっさり。白雪姫がインタビューしてみると、みな自分とおなじ経緯で王都へ連れてこられたのでした。ある日あやしいお婆さんに訪問販売のりん…

『ネト充のススメ』のリリィさんがかわいい

タイトルで全てを言い切ってしまった(ブログ執筆の理想)。 『ネト充のススメ』は30歳プロニートの主人公(盛岡森子)が、ネトゲを通じて運命の?出会いを果たす物語である。「リリィさん」は彼女がゲーム内で出会う女性キャラ。 このリリィさんが非常にか…

能とサバイバー(『多田富雄コレクション4 死者との対話』より)

私たち観客は、僧といっしょにこうした「あのひとたち」に出会い、彼らの喜び、嘆き、さらにもっと奥深い情念や、解決できない悩みに参加する。(…) 私たちがわざわざ能楽堂に会いに行く「あのひとたち」とは、どんなひとたちだろうか。 それはおおざっぱに…

研究者であることと、当事者であること

標題のことについて、さいきん、立て続けに話を聞くことがあった。 とくに社会科学系の研究者は、自分の研究フィールドと、自分自身の「出自」「立場」が重なってしまう、ということがある。 たとえば、自身も障害者である人が障害者の雇用について研究する…

後悔について

あんなことをしなければよかった、言わなければよかった、と後悔することがよくある。後悔したくなければ失敗しなければいいのだけれど、根がアホなので失敗を繰り返す。そして後悔する。後悔は苦痛を伴う。ところがそれと同時に、心のどこかで、「自分がし…