しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

どーじょは保存される

こどもがひらがなを読み始めた。以前から文字への関心は強いようで、カタカナと一部のアルファベットも読む。天気予報で毎朝テレビに出るので「金沢」「輪島「七尾」も覚えた。早ければ優れているというものでもないが、こどもがものごとを自然と学び取ってゆくのは、良いことだなとおもう。

読むのと並行して、保育園で毎日ことばを覚えて帰ってくる。語彙、構文、言い回しが増える。かつての、乳幼児の話し方がどんどん消えてゆく。「おたたじゅけ(お片付け)」「はちゅぶちゅかん(博物館)」「おといけさん(お時計さん)」「すばな(砂場)」など、聞くごとにメモしていた。

ただ、「どーじょ」は現役である。こどもが最も早く覚えたことばのひとつで、いまも「どーじょ」と言う。ほとんどの語が「正確」になる一方で、変わらないままの単純な語があるのが不思議である。