しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「周知のように」を論文で使うべきか否か

「周知のように」という便利な表現がある。「みなさんもすでによくご存知のように」という意味で、とくに論文では使い勝手が良い。 いま自分が書いている論文で、「周知のように」を使っている段落が一箇所だけあった。これを省くかどうか迷っている。 正確…

時代の実感

麻原彰晃死刑執行の報に触れて、20代前半のひとたちが「地下鉄サリン事件って阪神淡路(大震災)と同じ年やんな」と話していた。いずれも1995年なので、正しい。ところがそのあと「酒鬼薔薇聖斗事件ってその後やったっけ」「いや、前でしょ」という会話をし…

電車止まってから途中休講にしても帰宅困難学生増やすだけやねん

大学(昨日)「暴風警報か特別警報出たら休校やで」 大学(今朝)「暴風警報も特別警報も出てへんし阪急電車動いてるから授業するで」 大学(3限中)「阪急宝塚線止まったから4限以降休講にするわ、学生は気をつけて帰ってな」 いやいや、なんじゃそりゃ。…

俺よりウザいやつに説教されないように説教してやる

俺がいまおまえにウザい説教をするのは、世の中には俺よりもさらにウザい説教をするやつがいるからで、おまえが今後世の中に出てそういうやつに出会ったときに説教されないように、いまあえて俺が説教するんだ、という論理で説教をするひとが一定割合いるの…

メリーポピンズになっている

阪急梅田駅からJR大阪駅へつながる連絡通路の途中に屋外エスカレーターがある。きょうは雨が降っているので、傘を差したままエスカレーターに乗った。傘を差して、エスカレーターに立ってゆっくりと地上に斜めに降りてゆく。あ、これ、『メリーポピンズ』の…

『隠し剣 鬼の爪』終盤の提灯の隠喩

映画『隠し剣鬼の爪』(原作藤沢周平、監督山田洋次、2004年)の終盤に、主人公・片桐(永瀬正敏)の家を、片桐の旧友・狭間の妻が訪れるシーンがある。 片桐は藩に背いた狭間(小澤征悦)を藩命で討たねばならない。その前夜に、狭間の妻(高島礼子)が片桐…

同居者を殺害してしまった。

同居者を殺害してしまった。一瞬迷った。けれども殺意に身を任せた。 この居心地の良い部屋に勝手に乗り込んだ向こうが悪いのだ。 わたしの行為は本当に衝動的だっただろうか。 いま、自問している。 さる筋から先日買い求めた凶器を手にした。 狙いを外さな…