しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

メリーポピンズになっている

阪急梅田駅からJR大阪駅へつながる連絡通路の途中に屋外エスカレーターがある。

きょうは雨が降っているので、傘を差したままエスカレーターに乗った。


傘を差して、エスカレーターに立ってゆっくりと地上に斜めに降りてゆく。

あ、これ、『メリーポピンズ』の登場シーンやんとおもう。

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バンクス家の玄関に並ぶ家庭教師たちが強風で吹き飛ばされてゆく。日傘を差したメリーポピンズがゆうゆうと空から降りてくる。映画ではこんな登場シーンが描かれる。


ワシはメリーポピンズになったんやなあとおもう。


『メリーポピンズ』という作品の良いところは、なぜメリーポピンズが魔法を使えるのか全然説明されないこと。血筋も魔法学校も修行も家庭環境もトラウマも運命も何も無い。過去は語られない。とにかくメリーポピンズは最初から魔法が使える。『ハリーポッター』や『指輪物語』のように眉間に皺を寄せない。世の中それでよいとおもう。