さいきん、関西圏で、「遠い」と言うとき「トオイイ」と語尾のイを重ねて発音する例をたまに聞く。若い人に多い気がする。
ある地域で昔から言われていた方言の一種でありそれが広がっているのか、それとも最近になって発生した新しい言い方なのか知らない。
どうも語感としては、「トオイ」だけでは語尾が弱くてリズム感に欠けるために「トオイイ」と追加することで語調を整え、かつ遠さを強調しているようなかんじがする。
「オオキイ」「カワイイ」がどことなく対象のサイズ感を伴うのに対し、「トオイ」はあっさりしすぎているのかもしれない。
詳しいことはわからないが、ことばというのは運動しているのだと思えて愉快である。