実家に帰るとテレビドラマを見ることになる。主人公が、周囲のひとびとの温かい拍手や助けをわーっと寄せられて
感極まって何も言えずにただ深々とお辞儀をする
という演出がやたらと多い。
クソかって思う。そもそもそんなタイミングでの無言の「お辞儀」見たことねーよ、というのがひとつ。
お決まりの演出ばっかしてんじゃねーよ、というのがひとつ。
最後に、この「感謝と感激で何も言えなくなってただお辞儀するしかない」という動作を当てられるのが、若い女優(特に20歳代で、奮闘新入社員みたいなキャラ)が多いということ。
感極まって何も言えなくなるということは、そりゃ無いでもない。
けれど、やっぱりそのあと何かのことばが続くはずであって、お辞儀だけで終わるものではない。
「若い女性はことばを持たない」というイメージが演出の裏にあるような気がする。
イメージという言い方は曖昧で良くないのだけれど。
あるいは、持ってほしくない、というか。