湯婆婆はすごい。エライ。
- 危機の予兆を誰よりも早くキャッチする(「なにかイヤなものが入り込んだね…」)
- 危機管理案件の要所を自らその場で把握し、適切な指示と道具を従業員に提供する(「トゲのようなもの…? 千、これをお使い!」)
- 大型案件では社内の縦割り型部局編制を一時的に解除し、自ら陣頭に立ってプロジェクトチームを鼓舞・指揮する(「もっと強い力で引くんだよ!」)
- 一線を越したクライアントに対しては自ら身体を張ってドラゴンボール的対処を実行する(「これ以上はお客様とて…!」)
- 仕事に没頭するのではなく家族も大切にする(「坊!坊!?」)
- 他者との関係は基本的に「契約関係」として捉え、相手が約束を果たせば自身もそれに応じる姿勢を保つ(「千が坊を取り戻せば両親と千を返してやってください」)
- 創業時の理念を忘れない(「働きたいと言う者には誰であれ仕事を与えるって誓いを立てちまったからね…」)
- 従業員と雇用契約書を取り交わす ←すごく大事!!!(笑)
それに対して新入社員としての千はちょっとやらかしが激しすぎる気がする
- 施設警備にスキを作りカオナシの侵入を許す
- トロイの木馬型紙切れの侵入を許す
- 重課金客に塩対応して暴走させる
その他、久しぶりに観た感想
- 最終盤のハクが名前を取り戻すシーンがディズニーっぽくて驚いた。ピーターパンとかアラジンとか、(ディズニーではないが)E.T.とか。
- 物語の展開や小さい演出がどれもメリハリが効きすぎていて、わかりやすい。わかりやすいので、微妙にのっぺりしている。
- 時間の動きがずっと激しくてちょっと疲れた。たとえば『トトロ』はもっと緩急に奥行きがある。母親の退院が延期になった後、サツキが畳の部屋でごろんと横になってるシーンなども活きている。『神隠し』ではそういう緩急がほとんど無くて、ずっと動いている。トトロよりはラピュタに似ている。
- 列車に乗って「沼の底」駅まで行くまでのシーンは見た目はゆったりどんよりしているけれども、前後の物語展開が強く指示されているので先を急ぎながら観ることになる。
- 奥さんが「ハクが千尋におにぎりをあげるシーンがこの映画のクライマックス」と言っていた。そうなの?と思ったけれど、観てみると一理あると思った。あのシーン以降は、映画としての尺があるのでいろいろ展開を詰め込んだというかんじ。