しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

Tochka Nisshi

 片付ける場所がそろそろ無くなってきた。

 トーチカ生活が始まっておよそ1ヶ月になる。出勤しない、週に2,3度の食料品買い物の他はできるだけ部屋から出ないということで、自宅を少しでも快適にしようという方向に体が差し向けられる。1年前に引っ越してちょくちょく片付けはしていたのだが(前の住人の家具がかなり残っていたので、その処分に時間がかかった)、この機会にということで部屋の片付けをむしろ楽しんで進めた。

 ところが片付け始めると片付いてしまうもので(当たり前である)、だんだんと未片付けの処女地が狭まってきた。部屋とは不思議なもので、片付いていない状態では雪だるま式にモノが散らかってゆくが、ある閾値を超えて片付けが進むと、多少のモノの散らかりでは本格的な散らかり状態には陥らなくなる。表面的にはモノが散らばっていても、すぐに整頓状態に戻ってしまう。いわゆるゴミ屋敷はこの反対の状態で、多少片付けてもどうにもならずにひたすら散らかってしまうのだろう。現在、我が家はゴミ屋敷と正反対の、どうしてもモノが片付いてしまう奇妙な状態にある。それは確かに心地よいのだけれど、いったん完成形に近づくとどうしてもstaticになってしまい、ただその空間を見て満足するしかなくなる。minecraftやrimworldのように、いっちょ最初からワールドを創りなおすかーということもできない。

 

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 きょう読み終わったほん。