しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

臍帯(へその緒)は赤ちゃんと産婦のどちらに属するのか

助産師の友人と、分娩時の臍帯(へその緒)の扱いについて話す機会があった。 臍帯を切るのだけれど、そこに含まれている血が噴き出るため、クリップのような器具で臍帯を挟んでからハサミで切るのだそうだ。 「臍帯をちょきっと切っても痛くないんですか?…

堤防に腕を突っ込んで死んだオランダの悪ガキの話

道徳と倫理の違いは何か、ということを考えたりする。 小学校のときの「道徳」の教科書に、「水が噴き出していた堤防の穴に腕を突っ込んで町が水没するのを防いだが自分は死んでしまったオランダの悪ガキ」の話があって、なぜかその物語だけよく覚えている。…

なぜ就活と卒論が切り離されているのか。

なぜ、卒論など書かねばならないのか。 大卒者を採用する企業は、学生の卒論を吟味して採用を決めればよいのに、とおもう。理工系はそういったところもあるのだろうか。少なくとも文系では聞いたことがない。現状の制度では、新卒者の内定決定は卒論執筆より…

さいきん読んだものから:花崎皋平『静かな大地』

近現代のアイヌに対するシャモ(和人)の侵略と支配の歴史を少しずつ学ぶうちにわかってきたことのひとつに、日本国家の側は、アイヌ民族への同化政策が完了したとの総括に立って、台湾の高地民族への同化政策に応用をはかっていたということがある。 戦前、…

リスニング・テストの恨み

中学・高校のころ、英語のリスニングのテストがとても苦手だった。いまも外国語の聞き取りに苦手意識があるけれど、このテストのせいではないかと半ば思っている。 当時わたしが課されたリスニング・テストは穴埋め式だった。短い文の中の一語が空欄になって…