しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

NHKに引っ越しを把握されてたのがすごく気持ち悪い。

陸風のなか、NHKの受信契約をお願いしますという方が来た。

テレビ置いてないんですが、と答えるとすぐに帰ってしまわれた。無駄足を踏ませてしまって申し訳ない気がする。一人暮らしを始めてもう8年になるけれど、ずっとテレビは置いていない。その他の受信設備も無い。

 

わたしがテレビを置いているか否か、最近買ったかどうか、NHKの側では知りようが無い。だから、定期的に訪問されるのは別に構わない。

 

ただ、「前の家でも契約されていませんでしたが」と言われたのは、気味が悪い。

NHKは、わたしが引っ越したことをなぜ知っているのだろうか。

 

2年前、わたしは今のA市S町のマンションに引っ越してきた。その前はB市K町のアパートに住んでいた。B市K町のアパートでも、引っ越してすぐにNHKの受信契約のお願いが来た。テレビが無いことを伝えてやはりお引き取りいただいた。

このとき、NHKのデータベースには「B市K町のアパート○○に住むT某は受信契約無し」と記録されたはずである。それは、構わない。

 

その後わたしはここA市S町に引っ越した。もちろん、NHKには何も伝えていない(そもそも伝えるべき内容も必要も無い)。だから、誰かに教えてもらわないかぎりB市からA市に引っ越したことは知らないはずだし、今のマンションに住む私とB市に住んでいた私が同一人物であることもわからないはずである。けれども、きょう来た職員の方は、以前のお住いでも……ということを仰った。

 

検索してみると、郵便局の転居届からNHKに情報が回るという話があった。

yubin-tensou.info

しかしこの書式で出した記憶は無い。

 

かれらは、どこでどうやって、わたしが引っ越したことを知ったのだろうか。郵便局でなかったとしたら、不動産仲介業者や引越し業者などからだろうか。そこらへん、昔からのいろいろなノウハウがあるのだろう。21世紀の表皮を剥がすとあちこち昭和が見つかる。そーゆーアレなのかもしれない。やめてほしい。

 

個人的には、「個人情報」についてそこまで過敏ではない性格のつもりで、どこからか漏れた名簿をもとにDMや勧誘電話が来るぐらいのことなら、さして気にならない。けれども、今回はとても気持ちが悪い。引っ越しという行為や自分のそのときどきの居場所について、自分の知らないところで確かめられている。何も教えていないのに先回りして「引っ越ししたんでしょ」と告げられるのは、なんともいえずイヤなかんじがする。やめてほしい。