しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

Tochka Nisshi

48時間で外出15分。だんだんゲームみたいになっている。

 

混んでいる時間帯を避けようと思い、少し遅くにスーパーに行ったら、こんごは20時で閉店という掲示が入り口に出ていて回れ右した。コンビニも朝6時から午前1時までの営業だという。社会がどんどん縮こまっていると言うべきか、これまで背伸びしていたのをやめたと言うべきか。

 

けたけたと笑いながら歩く4人連れの若者2グループとすれ違う。正直なところ、ティーンエイジャーや20代前半のひとにはこの環境はしんどすぎるだろうとおもう。友達と出歩きたいと思うだろう、しょうがないよな、とおもう。国家の非常大権として警察力をもって封じるのでないかぎり、いまの状態が限界だろう。

 

自粛も封鎖も三密もぜんぶ捨ててしまって、数万の群衆がエエジャナイカエエジャナイカと街道を練り歩くような事件が起きても、わたしはあまり驚かない。驚くけど。

 

 読んだ本:

川と国土の危機――水害と社会 (岩波新書)

川と国土の危機――水害と社会 (岩波新書)

  • 作者:高橋 裕
  • 発売日: 2012/09/21
  • メディア: 新書
 

 明治以降と戦後の日本人は50年や100年くらいの視界で治水事業を進めた。それは毎年1000人規模が亡くなっていた水害を鎮める効果がたしかにあった。だが同時に、短期的視野での治水は土砂流出を減らして海岸を荒廃させ、平野から氾濫調整能力を奪った。川本来の生命力は、より長期的なタイムスパンで理解しなければならないのだ。