しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

ことば

いま読んでいる本から: 金時鐘『朝鮮と日本に生きる』

たしかに不器用な私ではありましたが、選り好みだけはしない私でした。何事につけ人一倍好奇心が働くのです。薬売りが客寄せに奇術を見せびらかしています。もう少しで卵が孵えるという口上を信じて、日がな一日ひよこが孵えるのを待ちとおした市の日があり…

本気で樹木に語りかけることは可能か

本気で樹木に語りかけるということは、可能だろうか。可能だとしたら、どんな条件がひつようだろうか。 (1) 普通、誰かに語りかけるとき、返事があることを期待している。したがって、人間が語りかける相手は人間である。多少の例外としてペットに語りか…

電車は祖母である(1歳半視点)

甥が妹(かれの母)に連れられて実家に来るとき、電車を使う。妹によれば、甥は電車を見て「ばあば!」と言ったという。 電車に乗ると「ばあば」と「じいじ」の家に行ける。だから、かれは電車を見たとき、祖母を連想して「ばあば!」と言ったのだろう。「ば…

理由なき搬送の世界(1歳半視点)

きのう、甥は母親と祖母(私の妹と母)とデパートに行った。 帰りの電車のなかで甥はぐっすり寝てしまい、その間に祖母は電車を降りて神戸の家(実家)に帰り、甥と母親は大阪の自宅に帰った。 甥は、目覚めると祖母がいなくなっていたので、「ばぁば?Σ(・∀…