しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

FSSの「まだ女にしてもらってない」がキモいので新刊が読めない

『ファイブスター物語』の14巻が出たというのでああそうかー買おうかなーと思うのだけれど、何巻だったか思い出せないがずいぶん昔の巻でラキシスかだれかが別の女性キャラ(非ファティマ)に 「まあ、あなた まだ女にしてもらってないの?!」 といきなり言…

おばあちゃんたちにポプテピピックを見せたら

「口はどこや?」 「口がない」 「ああ、あれが口かいな」 という反応だったので、「ωは口を意味する」というお約束は一定世代にしか通じないんだなと知った。 「ω」が口を意味する記号になったのっていつごろからなんだろう。 意外と最近なのかもしれない。…

遺体と満員電車

ずいぶん久しぶりに人前で話した。聴衆は初めてのひとばかりで、30名ほどいた。30分ほど話して、帰路についた。 電車に乗るとちょうど帰宅ラッシュの少し前くらいで、かなり混んでいた。地下鉄のホームから次の私鉄に乗り換えるため人混みの中を歩いていると…

「その後の消息は不明」

群馬県高崎に生まれ、石川啄木の詩や本を愛した。亡き父の借金返済、母と妹の生活を支えるため、19歳で吉原へ。「騒いで酒のお酌でもしていればよい」という斡旋屋の嘘にだまされ、遊郭の花魁(娼婦)になる。「復讐の第一歩として、人知れず日記を書こう」…

「いたたまれない」への抗議

「いたたまれない」という言葉は、日本語を学ぶひとにとってきわめて不親切な言葉だとおもう。 実質的に「いたたまれない気持ち」という表現でしか使うことができないからだ。 「いたたまれない」の使い方を覚えたとしても、そこから語彙が広がらない。「い…

方眼紙エクセルに出会うたびに貯金するよ宣言

方眼紙エクセルだぁぁぁ(;^ω^) この精密な四角形… 方眼紙成分をほとんど利用していない… そもそもエクセルである必要のない書類デザイン… Aクラス…! Aクラス方眼紙エクセル…!! 方眼紙エクセルに出会うたびに打ちのめされるのも無益な気がするので、…

ワシの考える理想の『赤ずきん』

赤ずきんちゃんがおばあさんの家にたどり着くと、いつもおばあさんが使っているベッドで、猟師のおじさんが気だるそうにタバコを吹かしていました。 「おばあさんはどこ?」と赤ずきんちゃんは聞きました。 「おばあさんはいまシャワーを浴びているよ」と猟…

今村西宮市長の思い出

今村岳司・西宮市長が辞職した。 全国ニュースでも取り上げられたが、先日の「殺すぞ」発言が直接の引き金になった。ただ、今村市長はこれまでもマスコミとの関係を必要以上に緊張させており、議会からの批判は今に始まったことではない。もともと自由・民主…

教室に油を引く

大学に来ると、校舎の床にワックスが掛けられていた。 溶剤の臭いがもわっと鼻に巻き付いてくる。 写真でわかるくらいに、床はテカテカになっていた。これから数年かけて、塗り込まれたワックスはすり減り、揮発し、埃が溜まってゆくのだろう。そしてまたワ…

本を買う

大学生協で岩波書店の在庫が15%引きになっていたので何冊かまとめ買いをした。 (最初は谷徹さんの『内的時間意識の現象学』だけを買いにいったつもりだったが、支払いがちょうど10倍くらいになった…) 疲れたときは本屋さんにゆく。身体の疲れは取れない。…

良きフィールドワーカーとは?

ここ数年、兵庫県西宮市の復興住宅に通っている。阪神大震災で家を失ったひとびとのために建てられた公営住宅。とくにこの一年間は博士論文のための正式の調査のために、わりと頻繁に足を運んだ。わたしがやっているのは、いわゆる「フィールドワーク」であ…

減速する触覚(デイヴィッド・J・リンデン『触れることの科学』)

人は誰でも成人の期間を通じて、ゆっくりと接触の喪失を経験する。というのは、20歳から80歳にかけて、メルケル盤とマイスナー小体の密度が3分の1に減っていくからだ。接触位置に対する皮膚の鋭敏さも同程度に低下する。加齢による鋭敏さの低下は、皮膚の浅…