しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片のための場所。

組体操というより雑技団

組体操の継続をめぐって神戸市長と同市教委が「大バトル」という記事。骨折事故が起きてるから止めろという市長と、継続という教委の構図。

 

事故例のイラストを見てすごく驚いた。というのも、わたしが中学生の時にはまずやらなかったような「技」だから。

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もう雑技団やん

いや、今おもいだすと「帆掛け船」はあった。面倒なことをさせられていたものだ。

わたしは神戸市立の中学校で「組体操」を2回した(2年生と3年生)。もう20年以上前のことになる。

「サボテン」は普通に膝から乗るタイプ、「補助倒立」も普通に、ペアの相手がこちらの足首を掴みにゆくタイプだった。

 

この技だけ見ると、ほぼ雑技団だ。この20年で徐々に難易度が上がってきたのだとわかる。ためしに10年前、20年前、30年前の組体操のプログラムと比較してみれば良い。昔は昔で危険なものもあっただろうけれど、基本的に難易度が上がりっぱなしなのではないか。コワイ。

ある年の体育祭で難易度の高い技にみんなで成功してしまうと、翌年以降はそれが標準になってしまう。たまたまその年は事故が起きていなくても、潜在リスクはどんどん上がってゆく。

少人数の技の難易度が上がってゆくのは非常に恐ろしい。「ピラミッド」など大人数の大技は教員が周囲で介助するなどの「安全策」をいちおう取ることはできるけれど、二人技・三人技は学年全員でやるから、教員が一ペアずつ近くにいることはできない。

 

「倒立サボテン」など、運動神経が良く、かつ体格が似た男子同士でやっと可能というレベルだろう。ペアのどちらかが運動が苦手だったり、体格が未発達だったら、事故リスクが急上昇するのではなかろうか。