しずかなアンテナ

哲学の瓦礫片を毎日1000字くらいで書く。

ブリュメートロニャンでは笑うときに手を叩かなかった

日本の若者の多くが、笑うときに手を叩く。とくに柏手を打つようにパン、パン、パン、と叩くのは、けっこううるさいのでやめてほしいとおもう。叩いている本人が思っている以上に(あるいは思っているとおりに)響く。地上でパンパン叩く音が6階まで聞こえてくる。

 

笑うのはいい。楽しく過ごすのはいい。不快なのは、自分たちが楽しく過ごしていることを必要以上に周囲に誇示するかのようなパンパンパンである。ほら、楽しそうだろ? ここは俺たちの場所なんだ。みたいな。

 

ブリュメートロニャンの若者はもっと品があった。日本の若い学生たちよりもずっと。ブリュメートロニャンでは、あまりに大きな声を出すことは無作法だと誰もがわきまえていた。おおいに喜びを表したいときも、数本の触手をうにょ、うにょ、とすり合わせるだけで十分とした。そもそも日常のコミュニケーションはテレパシーで行っていたので、大声が基本的に必要無かった。ブリュメートロニャンで1週間でも過ごしたひとは誰でも、日本人(というか地球人)の文化レベルの低さに気づいてしまう。ちなみにブリュメートロニャンのひとびとが頭から静かに胞子を飛ばし始めたら、めっちゃ怒っている仕草なので、そっと離れたほうがいい。胞子かよ。